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写真と記憶、そして忘却

今年が終わろうとしている。新型ウイルスによって世界が変わりネガティブな情報が飛び交うそんな1年だった。

そんな中で自分の中の死生観というのも改めて考える機会になった。個人的なことを言えばこの数年で複数の身内や友人がこの世を去った。どれも悲しい別れだ。人間というのは都合の良い生き物で悲しい出来事や辛い経験を心の片隅にしまうことができる。片隅にしまいつつ目の前の仕事や余暇に勤しみながら日々をやり過ごしてきた。

しかし、この1年は病や死というものがよりリアルになった。自分が当事者となった際、何を思うだろうか。そのときの記録が欲しいと思った。そして写真を撮りたい気持ちが10年振りに湧いてきた。記録としての写真、それらが記憶と結びつく。いつか忘却の彼方へ消え去ってしまうかもしれない。それでもいいじゃないか。写真と記憶、忘却を繰り返しながら生きていきたい。

 

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