OM-D E-M5 Mark II / M.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 II
少し前のことであるが、この夏は動物園に2回ほど訪れた。一つは市営の動物園でこぢんまりとした羽村市動物園。もう一つは多摩動物公園という結構大きな動物園だ。
羽村市の動物園は動物の数は多くないけれど、入園者も少ないので動物をじっくり見ることができる。多摩動物公園は大型の動物園で種類は豊富で入園者も多い。その分、立ち止まってしまうと邪魔になってしまうので一つの動物をまじまじと観察する時間が短くなる。
OM-D E-M5 Mark II / M.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 II
檻の中にいる動物達は一見すると無表情に見えるが、じっくり観察していると動物達にもいろんな表情があることがわかる。
人間に与えられた環境の中でしか生活できない動物たちに対して憐れみのような感情をいただいていたが、写真に収めていくと負の感情だけではないと思うようになった。
ここにいる動物たちは安全を確保されているし、食事もそれぞれに合わせて用意がされているだろう。人間との関係構築という煩わしさはあるかもしれないが、生きていくには不足はない。野生ではない表情がある。
動物たちには喜怒哀楽というような感情はあるのだろうか。
OM-D E-M5 Mark II / M.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 II
今回、せっかく動物を撮るのだから、しっかり寄って撮りたいと思い。M.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 IIという75-300mmのズームレンズを中古で購入した。マイクロフォーサーズに着用すれば、150-600mmという超望遠レンズになる。
大学生の頃、背伸びをして70-200mm、F2.8を購入したが、アルバイトのスポーツ撮影でしか用途が見当たらず手放した。
それ以来の望遠レンズ。
サンニッパみたいなバカでかいレンズを持ち運ぶカメラガチ勢ではないので、手のひらサイズのズームレンズで十分である。
OM-D E-M5 Mark II / M.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 II
マイクロフォーサーズ×望遠レンズの組み合わせはバッチリはまる。
動物の毛並みや粒らな瞳、そして皮膚のゴツゴツとした姿を写すことができる。
600mm側にもなると手振れが大きくなるが、ISO1000くらいまで上げて30分の1くらいでシャッターを切れればなんとかなる。
マイクロフォーサーズの手振れ補正もここでは大活躍。フルサイズじゃないと綺麗な写真は撮れないなんて思っている時期もあったけれども、そんなことはない。小回りの利く小さいマイクロフォーサーズカメラでも十分活躍する。
素人にとって機材が小さいということは本当に正義だと思う。
クソ暑い夏の日差しの中、重いカメラを持って歩き回るなど仕事でもないかぎりやってられない。
素人だからこそ、コンパクトで身軽であるべきなのだとつくづく感じる暑い日だった。
OM-D E-M5 Mark II / M.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 II
今回、なぜ動物を撮ろうと思ったかと考えると、自分が親になるということが起因していると思う。僕は一人っ子で、小さい時から一人遊びが多かった。
ある程度自分の思うようにやってきた自分にとって、子供という存在とうまくやっていけるのか。妻がお腹を痛めて産んだ小さな命を大事にできるだろうか。そんなことをぼんやり考えていたら、人間以外の生き物はどんなふうに過ごしているのか、動物がどんなふうに生活しているのか、どんな表情をしているのか気になるようになった。
動物を見た結果、親になることに対してそれら答えが出たかというとそんなことはなかった。
結局、親になって子と接しなければわからないというのが今になっての答えだ。どんなに想像妄想憶測をしたところで経験に勝るものはないのである。
OM-D E-M5 Mark II / M.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 II